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つい先日、友人から電話が・・・
「家、売ろうと思うんだけど、売れるかな~?大体いくらで売れそうかな~?」と。
「突然どうしたの?」との問いに、「実は・・・」とポツリポツリと理由を話し始めました。
家を売るワケは「離婚」
今の日本では3組に1組が離婚している時代と言われているので、全然めずらしいこともないし、私にももちろん可能性があるわけです。
「一緒に購入したマイホームは、この先どうすればいい?」
「住宅ローンはどうなる?名義人は?」
「このまま、どちらかが住み続けるとしたら?」
そんな、離婚することになった場合の今の「家」についての疑問をまとめました。
その「家」をどうするかの選択肢は、主にふたつ。
売るか、どちらかが住み続けるかです。
どちらの場合も、悩みの種は「住宅ローン」になります。
あなたは、現在の住宅ローンの状況を把握していますか?
目次
1.現在の住宅ローンの状況は?
現時点で、住宅ローンの残債がどのくらいなのかによっても、「この先どうするか?」が変わってきますよね。
残債は、金融機関から発行されている「償還予定表(しょうかんよていひょう)」または「返済予定表」で確認できます。
見つからない場合は、金融機関で再発行してもらうことができます。
住宅ローンの残債がわかったところで、まずは「売却」の場合を考えていきましょう。
2.家を売却するには?
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一番いいのは、売った分のお金で、住宅ローンが完済できることです。
でも、実際には
売却金額<住宅ローン
という場合も少なくありません。
2-1.残債が残ってしまったら?
一番シンプルな方法は、不足分を預貯金等で支払う方法です。
預貯金で足りない分は、親から援助を受けたり、無担保ローンを活用するなどして、住宅ローンをまずは完済されることが必要です。
文字通り、何の担保もなく借りられるローンです。
担保なく借りられるといった最大のメリットがありますが、その分デメリットも確認しておきましょう!
【無担保ローンのデメリット】
■審査が厳しくなります。過去の借り入れ状況や個人情報など慎重に調べられます。
■借りられる限度額が低め(上限300万円ほどといったところでしょう)
■金利が高め
その残った金額によっては、そう簡単に完済できないこともありますよね。
ただ、基本的に住宅ローンの残債が残っていては、家を売ることはできません。
残った残債に新たにローンが組めるのは、先ほど補足した「無担保ローン」です。
無担保ローン以外には、例えば、新しく購入する物件に、残った住宅ローン分をくっつけて借りる「買い替えローン」といった方法もあるようです。
まずは、家の価格と住宅ローンの残債を把握しておくことが大切
住宅会社や不動産会社などでは、無料で家の価値を査定してくれることが多いので、まずは一度査定を依頼して、だいたいの目安を知りましょう。
もしすでに滞納が発生している場合には、「任意売却」という方法があります。
詳しくは別にまとめたいと思います。
3.どちらかが住み続ける場合は?
家を売らないとなると、どちらかがそのまま住み続けるか、または賃貸で貸すかなどの方法があります。
その場合は、そのまま継続して住宅ローンを支払っていくことになりますが、問題なのは名義人や連帯保証人です。
3-1.家や住宅ローンの名義人は?連帯保証人は?
①夫が名義人
②妻が名義人
③夫・妻がともに名義人
④夫が名義人で妻が連帯保証人
⑤妻が名義人で夫が連帯保証人
一般的に考えられるのは、このように⑤パターンありますよね。
※親子で共有名義などの場合もありますが、その場合はその親子がそのまま住み続ける場合が多いでしょう。
一番シンプルなのは、①か②の場合です。
名義人もそのまま、その家に住み続けるのも本人といったもの。
手続きもほとんどなく、これまで通り、継続して住宅ローンを払っていくことになります。
3-2.名義人と住む人が違う場合は?
金融機関から「契約違反」と判断され、最悪の場合「一括返済」などを要求されることがあります。
内容を詳しくみていくと、次のような問題点があります。
例えば、パターン①の場合で、住み続けるのは妻で、家も住宅ローンの名義と支払いは夫のままという場合です。
- 住宅ローンの名義:夫
- 住宅ローンの支払い:夫
- 住み続けるのは:妻
『家の名義人=住宅ローンの名義人=住む人』であることが基本
そうならないためには、家と住宅ローンの名義を妻が引きつぐ「債務引受」の手続きが必要になってきます。
「債務引受」をするには、名義変更をしたり、妻名義で住宅ローンの借り換えが必要になります。
ただその手続きが、問題なくスムーズにいけばいいですが、妻の経済力が不十分で審査条件を満たさない場合などあり、借り換えができない場合も少なくありません。
そのために、金融機関にだまったまま上記方法を取る方も多いようです。
そうすることで、起こり得るリスクをあげていきます。
追い出される可能性
名義人は夫のままなので、「やっぱりそこに住みたいから出ていってくれ」など言われることもあるかもしれません。
突然売られる
最悪の場合、勝手に売却の手続きをすることもあるかもしれません。
とてもひどいと思うような行動ですが、法的には名義人でも、なんでもない妻としての立場は弱く、どうにもならない場合が多いでしょう。
当初は「必ずちゃんと支払う」とか「ずっと住んでいてかまわない」なんて、硬い”口約束”をしたからといっても、時間の経過や環境の変化で、心変わりしない保証なんてどこにもないワケです。
そういった事態を防ぐには、弁護士に相談したり、法的に拘束力のある文書の作成するなどの対策をしておくことが重要です。
ただ、金融機関との契約違反といった問題は、残ったままになることは覚えておく必要があります。
3-3.名義変更や連帯保証人は変更できる?
結論から言うと、変更する名義人の状況によっては、簡単には変更できません。
パターン③、④、⑤の場合は、お互いの経済状況や利害関係などを整理し、話合いをする必要があります。
もちろん当人同士で変更できることではないので、金融機関との話合いが必要です。
別々の道へ進むわけなので、いつまでも共有名義や連帯保証人というわけにはいかないですよね。
ただ、住宅ローンが残っている以上、名義変更には借り換えが必要となる場合も多く、審査が通らないこともあります。
また連帯保証人は、なってくれる人が見つかるか、さらには金融機関から認められるかも難しいところです。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?
「結婚するより離婚の方がよっぽど大変」といわれる理由のひとつですね。
離婚後のことを考えると、できる限り家は売却することではないでしょうか。
もちろん、簡単にはいかない、それぞれの事情はあります。
でも、住み続けることで、
「契約違反で一括返済と言われた!」
「相手が住宅ローンの支払いを滞納している?」
「連帯保証人の私に滞納分の請求が?!」
なんて、心配ごとが次から次へと出てきては、穏やかな生活どころではなくなってしまいます。
離婚へと話が進んだら、まずは
■住宅ローンの残債を確認
■不動産業者などに家の査定を依頼
この2つを行い、残債と家の価値の差を把握することから
お互いに、新たな良いスタートになるために・・・
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