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土地も決まり、建物もプランも決まってくると、いよいよ着工ですね!
と、その前に地鎮祭(じちんさい)という式を執り行います。
”マイホームは一生に一度の大きな買い物”といわれるくらいなので、そうそう何度も経験する式ではありませんよね。
「何を準備するの?」
「服装は?」
「式をするタイミングは?時間帯や日取りは?」
などと疑問に思うことばかり…ではないですか?
この記事では、そんな方へ向けて書いています。
地鎮祭を迎えるまでの疑問、当日の疑問、式後の疑問を全て解決できるはずです。
地鎮祭の流れに沿って、そんな疑問を解決していきます。
目次
1.地鎮祭(じちんさい)とは?
建物を建てはじめる前に、土地の神さまを祝い清める式。
安全に工事が進むこと、何事もなく建物がその土地に長く建っていられることを願います。
2.地鎮祭はいつするのか?
一般的には、土地の契約が終わり、建物を建てはじめる前に行います。
日取りは、吉日を選んで行うことが多く、地鎮祭の吉日とされるのは
- 大安(たいあん):「大いに安し」といった日
何をしてもうまくいく、新しいことを始めるのも良い日などとされています。 - 先勝(さきがち・せんしょう):「先んずれば即ち勝つ」「急ぐことは良かれ」といった日
午前中に行うことは「吉」とされ、午後2~6時の間が「凶」とされています。 - 友引(ともびき):「凶事に友を引く」といった日
大安の次に良い吉日といわれますが、朝は「吉」昼は「凶」夕方は「大吉」とされています。
このような吉日に行うことが多いです。
吉日に合わせると、お休みの土日というわけにはいかないため、平日になることもよくあることです。
ただ「平日の午前中は仕事や学校で…」
という方が多いですが、わざわざ休む必要もありません。
出勤前、登校前の時間(6時や7時など)に行うことができるはずです。
3.どこにどう依頼するのか?
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施工会社(建築する住宅会社など)で、神社へ連絡、飾りつけや準備などをするのが一般的です。
日取りや時間を決めれば、こちらで手配する必要はないことが多いでしょう。
ただ、お供えするものは施主(建築主)が用意する必要があります。
4.当日までに用意するもの
施工会社の担当者から、指示がある場合がほとんどですが、一般的に次のものを用意する必要があります。
4-1.お供えするもの
- お米一合:キレイに洗い、一晩乾かしたもの。
地域や施工会社によっては、洗わず精米されたものなどといった場合も。 - 清酒一升:銘柄の指定はありませんが、縁起のいいネーミングのものを選びます。
- 塩一合
- 水一合:ペットボトルなどで問題ありません。
- 海の幸:鯛などの魚介類(魚ならなんでも可・尾頭付)と昆布やわかめなどの乾物
地域にもよりますが、するめでも問題ありません。
スティック状ものではなく、頭からげそまであるものを用意します。 - 野の幸:地面より上になる野菜と、下になる野菜の両方。
きゅうりや大根など、各1~2本で十分です。 - 山の幸:果物。その時期出回る果物を2~3種類。各1~2個ほど用意します。
他にも、式の最後にお神酒をみんなでいただく時に使う、湯呑みや紙コップなどの用意が必要となる場合もあります。
施工会社で準備しているところもあるので、事前に確認しましょう。
4-2.神主さん、神社へのお礼
お供えものの他に、お金の用意が必要になります。
お金は「初穂料」や「玉串料」などと言われ、のし袋へ入れて渡します。
どちらも、いろいろな場面で使うことができ、「神様へささげるもの」という意味があります。
■初穂料:「初穂」とは、その年に初めて収穫されたお米を指しています。そして、そのお米をお供えし、収穫と豊作を神様に感謝する習慣があったそうです。
ただ、生産者ではないとお供えすることは難しく、その代わりに「お金」をお供えするようになったことで、「初穂料」と呼ばれるようになったと言われています。
唯一使用すべきではないのが「神葬祭(しんそうさい)」の場面です。
※神道の形式による葬儀のことです。
■玉串料:「玉串」とは、さかきの枝に紙垂(しで)をつけたものを指します。初穂と同じように、玉串を良い用意できない代わりに「お金」をお供えするようになり、「玉串料」と呼ばれるようになったと言われています。
初穂料と違うのは、「神葬祭」の場面でも使うことができる点です。
他には、御守や御札などを受ける場合の使用は適していません。その場合は「初穂料」を使用します。
用意するのし袋は、蝶結びの紅白のお祝いものです。
結婚式で渡す立派なご祝儀袋のようなものである必要はなく、袋に印刷されているような簡易的なもので問題ありません。
金額の相場は2~5万円です。
神社によっては決まっている場合もあるので、施工会社の担当者に確認するのが一番です。
4-3.その他に渡すお金は?
神主さんを送迎するところもありますが、そうではない場合「御車代」としてお渡しするのが一般的です。
初穂料とは別ののし袋に、「御車代」と書き、相場は5,000~10,000円程です。
ただ、これも地域ごとの習慣も関係しているようで、特に準備する必要がない場合もあります。
ちなみに、私の地域では、不要だったためお渡ししていません。
施工会社の担当者に確認すること
■「初穂料」と「玉串料」どちらを使うのか?
のし袋には”御初穂料””御玉串料”と表書きします。
■金額は決まっているのか?
■「御車代」は必要かどうか?また、いくら入れるのか?
何かとかかりますね~地鎮祭も…
5.参加するのは誰?
「子どもが小さいけど参加させた方がいい?」
「一緒には住まないけど、両親や祖父母を呼んでもいい?」
考えればキリがないですよね(笑)
最低限必要なのは、施主(あなた)、施工会社(担当者や会社社長などが多いようです)、そして設計を別に依頼しているような場合は設計士が参加すれば、式を進めることができます。
ただ、地鎮祭はそこに住む家族の繁栄や安泰を祈願するものでもあるので、一番は住む家族全員が参加するのがいいのではないでしょうか?
泣いて迷惑になることもないですし、屋外なので安全面さえ気をつけていれば、動きまわっても問題ありません^^
早朝で寝ていても大丈夫です。
中には、住む家族以外の両親や兄弟を呼んだりする方もいます。
でも、吉日に行うことで、仕事や学校などの関係で、盛大にという方よりは簡単に済ませる方が多いようです。
6.何を着ていくのか?
「”式”というだから、ちゃんとして行かないと!」と思われていますか?
スーツにネクタイ、学生なら制服であれば、なんの問題もありませんが、個人の住宅の場合は、そこまでかしこまる必要はありません。
派手過ぎるものや、だらしないような格好でなければ、大体何でもOKといったところです。
私の場合も実際には、普段着で参加し、施工会社の担当者は会社の作業着でした!
その地域や施工会社の流れなどもあるので、確認しておくと場違いにならずに済みます(笑)
7.式当日の流れは?
用意するものもわかったところで、気になるのは当日どんなことをするのかですよね?
神社により、違う点もあるので、大まかに一般的な流れをご紹介していきます。
祭壇の設置終わり、お供えするものも並び、参加者全員がそろうと、いよいよ式のスタートです。
神主さんが指示を出してくれるので、覚えいく必要も、練習していく必要もありません^^
(※心配なければスルーしていただいて大丈夫です。)
(1)修祓の儀(しゅうばつのぎ・しゅばつのぎ)
お浄め(おきよめ)をします。
木の棒のようなものに、白い半紙のようなものがたくさん付いた、よく見かけるあれ、大麻(おおぬさ)と言われるもので”バッサバッサ”と、土地、祭壇、参加者をお祓いします。
(2)降神の儀(こうしんのぎ)
神様をお迎えします。
立って頭を少し下げた状態で待ちます。
(3)献餞(けんせん)
神様にお供えものを差し上げます。
座ったまま、静かに待ちます。
(4)祝詞奏上(のりとそうじょう)
工事の安全や家の繁栄などを祈願し、祝詞(のりと)を読み上げます。
自分たちの名前などが読み上げられます。お経…のようなそんなイメージです。
(5)切麻散米(きりぬささんまい)
敷地の四隅をお浄めします。
四方向を司る神様に、敷地に悪いものが入ってこないに、近隣の方の繁盛を祈願し行う儀式です。
座ったまま待ちます。
(6)地鎮の儀(じちんのぎ)
その土地で初めての草刈り「刈初(かりぞめ)」
初めての土おこし「穿初(うがちぞめ)」
初めての土ならし「土均(つちならし)」をし、最後に神主さんが鎮めものを納める儀式です。
施主である私達と、施工業者、設計者が道具を持ち、行うもので、やり方などに違いがあります。
(7)玉串奉奠(たまぐしほうてん)
玉串を神前に捧げます。
やり方は事前に教えてくれるかと思いますが、一般的な方法をご紹介します。
・参列者は玉串を受け取り神前に進みます。
1)右手で根元を上からもち、左手で葉の方を下から支えるように持ち、神前に進み一礼します。
2) 玉串を時計回りにし、右手で持っている根元を自分の前に持ってきます。葉の方の左手は神前に差し出すように下から葉を支えます。
3)玉串を額に近づけるように掲げ、工事の無事を祈念します。
4)玉串をもとの高さに下げ、左手で根元の方を持ち、右手で葉の方を持つように、手を持ち替えて更に時計回りにします。
5)根元が祭壇の方を向いたところで、 神前に一歩進み、玉串を胸の高さに掲げ、玉串案にお納めします。
6)一歩下がって二礼二拍手一礼をします。
(8)撤饌(てっせん)
神主さんがお供えしたものを下げます。座ったまま待ちます。
(9)昇神の儀(しょうじんのぎ)
神様をお見送りします。
立った状態で頭を少し下げた状態で待ちます。
(10)閉式の辞(へいしきのじ)
神主さんが式の終了を告げ、式が終了となります。
(11)神酒拝戴(しんしゅはいたい)
お供えもののお神酒をいただきます。
わたしたちの出番は
- 地鎮の儀(じちんのぎ)で代表1名
- 玉串奉奠(たまぐしほうてん)で家族全員
の2回のみです。基本的に神主さんが進めてくれる式を、座ったままか、立って少し頭を下げているかのどちらかということになります。
式は30分~1時間程で終わるところが多いようです。
地鎮祭が終わると、「鎮め物」は施工業者に預かってもらい、適切な時期に地中に納めます。
お供えしていたお米・お酒・塩は土地の四隅にまきます。
他の海や山、野の幸などのお供えものは、神主さんにお渡しする場合と、私達が持ち帰る場合と様々なようです。
私のところでは、「初穂料」は神主さん、それ以外のものは施主が持ち帰ります。
「お供えものは、施主が口にするものではない」といったところもあるようですが、次の「お供えものの食べ方」を読むと、本来なら施主が持ち帰るのが正式なのではないかと思います。
その地域や周辺の環境により違いがありますので、施工会社に確認するのがいいでしょう。
施工業者と一緒に回るのがよく、相談しながら進めるといいでしょう。
8.お供えものの食べ方とは?
基本的には、「式に参加した者が食べる」こと。
注意が必要なのは、その食べ方です。
お供えものを焼く=火事を起こすという意味になってしまうので、
「焼いて食べる」はNG
地域によっては「煮るのはOK」といったところもあります。
間違いないのは、魚は刺身で、野菜はサラダやお漬物などで、火をつかわず調理する方法になりますね。
9.まとめ
何度も経験するわけではない「地鎮祭」の疑問をまとめてみました。
私が経験したものは、そこまでかしこまった式ではなく、準備したものも、「お供えもの」と「初穂料」のみでした。
地域の習慣や依頼する神社によって、用意するものや式にも違いがあります。
建築を依頼している施工会社で、詳しく教えてくれる場合がほとんどです。
施工会社では、何度も地鎮祭の経験があるため、迷ったら担当者に確認するのが一番です。
地鎮祭が終わると、家が建つんだなと実感される方も多く、いよいよ夢のマイホームへのそれぞれの想いが出てくるのではないでしょうか?
滞りなく地鎮祭がおこなわれることができますように。
最後まで読んでいただきありがとうございました^^
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